調律師になってない人の日記

調律師になりたいアラサーの所感ダイアリ

書くだけ書いておくアイディアの世界

国家試験学科を受けなかったりダウナーな日々が続きました。
それはともかく、今後の展望(の前にそれに至る経緯)を書いておきます。

ピアノの調律専門学校に通うきっかけになったのは、
友人の結婚式でした。

新郎ご友人が出し物で、ピアノ演奏をなさいました。
現役ピアノ講師ということで素晴らしい演奏です。
ピアノが万全の状態であったならば。

音のボケたピアノでも、演奏技術は見事に伝わってきました。
しかし、残念な音色でした。そこから、下記のように頭が沸騰しました。

 

 1)奏者の実力に合わせれていない楽器とは何事か
  ↓
 2)いや、そもボケてるピアノに罪はなく、ボケさせたままの
  会場運営が悪いのである。
  ↓
 3)何故!ボケたままにするのか!!!
 4)この方の100パーの演奏が聴きたい!

  この音で「お上手ですね」なんて聴衆に思われているのでは勿体ない!
  弾いている側も、この哀しいボケを感知しているのでは?!!
  ↓
 5)100パーの状態のピアノの音が聴きたい!弾いていただきたい!

 

それから、楽器店等でも、たまにズレてるかなあというピアノを
見かけました。そうこうするうちに5)の想いが強くなっていきました。

店頭展示品や、コンサートでもなんでもない催事であっても、
ピアノは触れれば弾けるし、音は誰かの耳に到達します。
その時の音を残念にするか、耳に残る音にするかの戦線のフロントは
調律師です。と思います。

 

『「聴く人にも弾く人にも、心に吸い付いてくる」音作りを目指してみたい、
できれば、通りすがりの人が夢中になって試弾したり、ん?と耳を傾ける音を
作ってみたい。』

 

というのがアイディアというか夢というかビジョンのようなものです。
気持ちいいピアノは、いちげんさんが「きらきら星」をたどたどしく弾いても
気持ちいいと思います。弾いても聞いても。

 

店頭、中古、催事場、その他などでそんな調律をするのを目指しているのか?
と言われると、現実にはまだ全然固まっていません。
というか、調律業界の現実すら全然知らないので、まだまだ勉強中です。

が、「どんな奏者を相手にしても、心に吸い付かせてくる音の楽器」が目の前にある情景を夢見ています。

発音機構 役割解説いろいろ


発音機構の構造と役割解説にわかりやすいページを見つけました。

世界と手をつなぐピアノ産業-バック


駒とピン板、アグラフがどこで、何をするのやら、と唸っていましたが、それぞれどこと接続されていれば考えやすいとわかりました。

駒は、弦の振動を響板に伝えるためにあるので、響板を一心同体
ピン板は、弦を止めるピンを強大な力で支えなければいけないためフレームについている。


アグラフ・ベアリングも、ピンを止めるための機構で、張力が強くかかるからフレーム上にあり、弦を固定する役割を担っている。
ベアリングとアグラフの違い

ピアノの弦

生産工程で、何がどこについていて、いつ取り付けられるか片手間にぼんやり観察すると実感がわくかもしれません。
・コンパクトなまとめ(7分)→

ベーゼンドルファーのピアノ作り - YouTube


・30分程度のながいまとめ→

ザイラー社ピアノ製作の全て (1996) - YouTube

それにしても、ベーゼンドルファーは今でも、ピンへの弦巻き付けを、電動ドライバでなく手でやってるのでしょうか・・・。ゴクリ。

河合製作所 竜洋工場

カワイの工場見学に行きました。工場というより工房の様相です。従業員さんは、そのみち一筋の方ばかりだそうです。若い方も毎年入りますが、まずは簡単な作業から熟達させていくとか何とか。

という様子を写真に撮ることは残念ながら出来ませんでした。工場内は写真・メモ禁止、アクションやら繊細な作業は近づいて見れない等々の制限はありました。が、あっち向いてもこっち向いてもピアノという環境で大興奮しないわけもなく。

BostonピアノのOEMはどうやっているのだろうかと、案内のお姉さんに質問してみたら、部品等々、スタインウェイ指定のものもあるけれど、工程はカワイのピアノとだいたい同じとのこと。工場の一角に、Boston特有の四角っぽいフォルムのピアノが仲良く並んでいました。今度楽器屋さんでBostonを見かけたら、「竜洋からはるばるお疲れな・・・」と声をかけてやろうと思います。(BostonのOEMは竜洋工場だけとかなんとか。)

昨日今日の課題、実物ピアノを見てアクションを学ぶ、というのはついぞ完遂できませんでした。

が、カワイピアノのGPの、樹脂・炭素性のアクションをまじまじ見れたのは収穫。

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 収穫といえば!ハープシコードを無造作に好きなだけ弾けました!いいんかい!いいんかい?!!

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 思い出深いのは、響板に使われる200年~300年もののスプルース。名だたる音楽家の時代から生きてきたでかい材を使っているのだなと実感です。

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楽器博物館 漫遊の旅

浜松市にある楽器博物館に行きました。

ピアノのアクションについて実物の動きを見ばやと、ピアノコーナーに張り付いていました。しかし、これは自分で治すかバラすか作るかしないと理解が難しかろうという気がしました。


なんと音声ガイド無料のため、ピアノのアクション以外はひたすら解説とサンプル音源を聴きまくりました。プレイエルピアノやらありがたいもねもあれば、チンドン鳴ってどうかんがえてもトルコ行進曲した弾けないようなピアノもありました。個人的にはスクエア・ピアノがお気に入りです。


チェンバロクラヴィコードの違いもやっとわかりました。迫力がちゃう…。


ピアノ以外では、ノルウェーのヴァイオリンみたいなのが陽気でよかったです。ミニマムサイズのオルガンも素敵。半日ではなかなか、制覇が、大変です。

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3級学習サイト集

3級学習に役立ちそうなWebページを探しました。

範囲全体の開設をしてくれているのがこちらです。

音楽の基礎 音楽一般/ピアノ調律技能検定 学科試験

これを参考に、自分にとってのレベル分けをしてみました。

レベル1:ネットで調べればわかる

 ・音楽・ピアノの歴史一般

 ・保守

 ・ペダルや外層

レベル2:教科書をしっかり読み直す

 ・発音機構(響板、ピン、コマ、ベアリング一式)

 ・打減機構(アクション)

 ・調律の計算、検査

レベル3:まったくわからずかなりやばい

 ・整調

 ・ハイブリットピアノ

 

整調への抵抗感をなくすため、サルでもわかるレベルから学習することにしました。

『ピアノのしくみ』アップライトのアクション - YouTube

また、ピアノ全体が組みあがっていく姿を見てモチベーションをあげたりしています。

ヤマハアップライトピアノができるまで - ヤマハピアノのできるまで - ヤマハ株式会社

調律技能士検定3級の学科のボリューム感を調べました。

今手持ちの教科書で効率的に学習する方法を考えないといけません。

9割が未見分野か、独学で躓いている箇所です。

 

過去問から、傾向をさぐるところからはじめようと思います。

 

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■出題範囲

ピアノ調律技能検定 より抜粋


1 音楽一般
 1) 音名の種類  2) 鍵盤と音名  3) 音程
 4) 調  5) 音楽の歴史  6) 楽曲

2 ピアノ概論  

 歴史
 ピアノの歴史に関し、次に掲げる事項について概略の知識を有すること。
 1) 発達史  2) 名称(ブランド)  3) 生産国

 使用と保守管理
 ピアノの使用及び保守管理に関し、概略の知識を有すること。

 機構と材料
 ピアノの機構及び材料に関し、次に掲げる事項について概略の知識を有すること。
1) 発音機構
      ア・弦  イ・チューニングピン  ウ・ピン板
      エ・ベアリング  オ・支柱  カ・フレーム
     キ・響板  ク・響棒   ケ・駒
 2) 打弦機構
     ア・鍵盤  イ・アクション
 3) ペダル機構
     ア・ダンパーペダル  イ・ソフト(シフト)ペダル
    ウ・マフラーペダル  エ・ソステヌートペダル
 4) 外装
     ア・芯材  イ・化粧材  ウ・塗料
     エ・デザイン

3 ピアノ調律 ピアノ調律に関し、次に掲げる事項について概略の知識を有すること。 
 1) ピッチ  2) 平均律と各種音律  3) 検査方法
 4) 張力計算  5) カーブ  6) 調律音程

4 ピアノ整調 ピアノ整調に関し、次に掲げる事項について概略の知識を有すること。
 1) 手順及び寸度  2) 関連工程
 3) 症状別対処法  4) 機能点検

5 ピアノ修理 ピアノの修理に関し、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること。
 1) 発音機構  2) 打弦機構  3) ペダル機構

6 ハイブリッドピアノのメンテナンス ハイブリッドピアノのメンテナンスに関し次に掲げる事項について一般的な知識を有すること。
 1) 消音ピアノ
    ア・機能点検  イ・調整方法  ウ・故障時の処置
 2) 自動演奏ピアノ
    ア・機能点検  イ・調整方法  ウ・故障時の処置

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